せんちゃ フォーチュンテリング
占・茶 - Fortune telling -
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下北沢な人々 - 占・茶 日髙 水留美 -

下北沢な人々 - 占・茶 日髙 水留美 -
今回は、下北沢の北口にある「占茶」に、ライフカウンセラーの日髙水留美さんを訪ねました。占茶では、占いに基づくカウンセリングをしてもらえるほか、カフェとして食事や喫茶を楽しむこともできます。明るい店内には、ご主人の趣味で野球関連のグッズや本が並び、いわゆる「占いのお店」にありがちな敷居の高さを感じさせません。若者の街・下北沢でカウンセリングを始めた心意気など、お話を伺いました。





 —どんなきっかけで、占いに興味を持たれたんですか?


こういうのは環境ですよね。両親が関心を持っていましたので、その影響を受けたんだと思います。幼いころ、占いの先生のところへ連れて行かれたこともありました。実家は呉服屋でしたから、商売には必要なことだったようです。全国にお客様がいたので、父も母も土地土地の神様を大切にしてきたんですね。


 —ご自信が占い師になろうと思われた経緯を教えていただけますか。


算命学の橘先生との出会いが契機になりました。26年前、先生に初めてお目にかかって、それからずっと子どものことなどを相談して、アドバイスいただいた通りに行動してきたんです。息子が二人いるんですが、どちらもおかげさまで仕事に結婚に、成功することができました。

そうして、とても信頼していた先生が、あるときリウマチを患われ、後進に占いのことを伝えたいので、勉強してみないかと私に声をかけてくださったんです。一子一伝の決まりですから、見込まれるのは光栄なことでもありますし、学んでみようと思いました。


ただ、当時、私たちは著名人が集うクラブを横浜で経営していて、住まいの本牧から先生のいらっしゃる学芸大学(駅の近辺)へ朝から通うのは大変でした。一人ではとても通えなかったと思うんですが、主人が毎週土曜日に車で連れて行ってくれました。雨の日も風の日も暑い日も寒い日も。本当は行きたくない日もありましたが(笑)、主人の気持ちをむげにはできないこともあって、それで続いたんだと思います。


 —具体的には、どんなお勉強をなさったんですか?


算命学の勉強です。といってもピンとこない方が多いかもしれませんが、中国は三国時代の諸葛孔明も軍略に用いていたといいますし、実は今この日本でも、算命学(に連なる風水など)の考えは広く取り入れられています。

たとえば、大相撲の土俵は風水の考え方に沿って作られています。土俵の屋根には、東西南北(正確には、東北、東南、西南、西北)に四つの房があります。東なら緑(青)の房が下がっていますが、あれは誕生を表しているんです。南の赤い房は青年期を表します。これが西へ行くと白房と合わさって紅白で結婚を意味するようになります。西から北へ行くと、黒い房が下がっていますね。鯨幕の白と黒で、死を表しているわけです。中央の土俵、この土は金や家庭を意味する大切な場所、といった具合です。


 —実際に占う方法なども学ばれるんですよね?


もちろんです。生年月日、立場や環境から占いますので、その勉強をしてきました。カウンセリングでは、その人が生まれ持った「星」をまず説明します。星という字は「生まれた日」と書くんですよね。一番大きな概念は星で、その下に風水や、四柱推命、九星学といったものがあります。これらは実はさほど難しくありません。星を解読することが、一番難しいですね。

その星の読み方に通ずるのが、陰陽五行の考え方です。木・火・土・金・水があり、陰と陽がある(Wikipedia)。五行の中に十干、十二支という、順列や暦を表すのに用いられてきた概念があります。この10と12の差で、あぶれる2つが天中殺で、人の一生における冬の季節に当たります。誰にでも訪れるものです。この時期には、無理に何かを始めたりしないで、現状を維持しながら何かを学んだり準備したりするといいですね。動物だって冬にはじっとおとなしくして体力を温存するでしょう。同じことです。カウンセリングでは、こういったことをアドバイスしています。



 —算命学を習得されたことで、ものの考え方などが変わったりしましたか?


人との付き合い方に少し変化が出たかもしれません。来るもの拒まず、去るもの追わず。自然の流れには逆らわないでいようと思うようになりました。家族であっても踏み込み過ぎないで、夫婦であってもお互いの自由な時間は尊重する。言わなくてもいいことまで言わない(笑)。ただし、「おはよう」とか「ありがとう」とか、あいさつはちゃんとします。当たり前のことを当たり前にしていこう、という感じです。


 


 —誰の人生にも通じるところのある教訓ですね。


占いというと、怪しげだと思われる方もいらっしゃるでしょうが、非常に歴史のある、自然と密接に結びついた、普遍的なものなんですよ。実際、私がカウンセリングでお伝えするのも、あなたは強運の持ち主だからどうこう、ということではなく、今は大きく動いたほうがいいときなのか、入念に準備をしたほうがいいときなのか、といった具体的なアドバイスです。

もちろん、占いに基づいてアドバイスをするわけですが、自分が経験したことを伝えたり、世間話をまじえたりもします。たとえば、人に気配りをしすぎて疲れている人には「気遣いはろうそくの火だよ。みんなに明るさを灯したいと思っても、それは自分の身を削ることだから、無理しすぎてはいけないよ」という話をしたり。


私のしていることは、占いというよりカウンセリングの色のほうが強いように思いますね。商売をしていく上ではインパクトも大切なので、店名は「占茶」としましたが、算命学の考え方も用いながら、人の相談に乗る、という感覚です。


 —いつごろから、そういったカウンセリングを始められたんですか?


10年ほど前からです。クラブ経営時代ですね。他人様の人生の重大事に関する話をするわけですから、お酒の場ですべきではないので、お店では絶対にやりませんでしたが、相手企業さんやホテルに場所を移して、相談を受けてきました。5年前には西麻布に事務所を開いて、今も続けていますが、そちらでは人に顔を見られたくない著名人や企業経営者のお客様をお迎えしています。

 


 —日本では古来、政治に占いが用いられたりしましたが、今も経営の参考にしている企業があるんですね。


多いですよ。私たちの商売は、病院や図書館などと同じで守秘義務がありますから、名前を明かすわけにはいきませんが、聞けば誰でも知っているような大企業の経営者もカウンセリングにみえます。


トップは孤独なものだし、猜疑心も強くならざるをえないですものね。責任が重大になりすぎて決めかねる事柄も多いようです。そこまで深刻な悩みではなくても、たとえば新製品の色やターゲット層などについてアドバイスを求められることはよくあります。


 —この「占茶」とは、ずいぶん客層が異なるようですね。


そうですね。こちらは若い人に向けた店ですから。

「占茶」は2009年7月にオープンしました。夫婦そろっていい年になってきましたし、若者にいろいろ教えるようなことも、そろそろやっていくべきだろうという考えで。金額的にみれば、若者相手の商売はもうからないんですが(笑)、損得はいいから、今いろいろと自信をなくしている若い子や、地方から出てきて心細い子に、私が教えてあげられることを伝えようと思ったんです。


この場所にしたのは、息子の自宅に近いからなんですが、何か縁があったんでしょうね。2009年5月5日、子どもの日に下北沢へ来たら、すごい人出でした。若者が本当に多くて活気があって。歩きながら偶然ここを見つけて、ほかの物件も検討してはみたんですが、ここに決めました。


 —どんなお客さんが多いですか?


年齢は25歳くらいから40代までが中心ですね。女性のほうが多いですが、最近は男性も増えてきました。男性は仕事、女性は仕事と恋愛・結婚の相談が多いです。震災後は、女性から結婚の相談を受ける頻度が上がってきたように思います。みんな、不安を感じて、あらためて人との絆について思いをめぐらせるようになったんじゃないでしょうか。

相談時間は5分・15分・30分・60分といちおう4コースを用意していますが、だいたい皆さん、延長していかれます。平均すると30分以上になるでしょうね。長いときは2時間にもなったり。


地元のお客様に親しんでいただくには、もう一歩のところかな、と思っています。下北沢は一見さんにやや厳しい街でもあるので、まだこれからですね。そのかわり、口コミが広まって、遠方からわざわざここを目がけて来てくれる人もいます。さっき(取材日)の二人連れも、長野からだそうですしね。オーストラリアのシドニーからメールで相談を受けたりもしています。


 —これまで、このお仕事をされてきて、うれしかったことは何ですか?


たくさんありますが、良いことを知らせてあげられる、勇気づけてあげられるのは、楽しいですね。子どもができないと悩んでいる人に、いついつできますよと教えてさしあげると、後になって「言われた通り、子どもができました」とお礼に来てくださいます。会社の経営のことで悩んでいらした方が、「おかげさまで経営が持ち直しました」と言ってくださったのもうれしかったですね。

 


 —でも時には、悪いことを伝えなければならない場面もあるんじゃないですか?


ありますね。そういうときも、隠さず率直に伝えています。健康に問題がある人には「病院に行ってみたら?」と言いますし、独立して起業したいという人に「あなたは補佐役の星を持つ人だから向きませんよ」と進言することもあります。

自分の夢に向かない、と言われるのは、たまらないだろうと思います。でも、宿命(持って生まれた人生の役割)は変えられないけど運命は変えられますから。当然の話ですが、大切なのは、努力なんですよ。星は必ずめぐってくるので、その機を見ることが大事ですね。


どうしても夢が叶いにくい時期もありますが、どうか自分をあなどらないでほしい。カウンセリングをしていて、良いものをたくさん持っているのに気づかない人が多いなと感じています。そんなに気に病まないで、だめなときは寝たふりしましょうよ、と言いたいですね。


 —最後に、下北沢の若い人たちへ、メッセージをいただけますか?


「お父さんとお母さんが待ってるよ、ここへ来て、なんでも打ち明けて」。そんな感じでしょうか。けっこう、アットホームなお店だと自分たちでは思っているんですが、どうなのかな(笑)。実際、カウンセリングが終わってごはんを食べたりお茶を飲んだりしていってくれる人も多いですね。うちのごはん、実は美味しいんですよ。知られてませんけど(笑)。


 


 取 材 後 記

占いは無料のコンテンツをときどき見て、良いことだけ信じる派です。インタビュー前は正直、占い師さんというものに、若干の偏見を抱いていたかもしれません。でも、取材が済むと、そうした目の曇りをかなり洗い流せた気がします。何があったというわけじゃなく、ご主人の笑顔や人なつこいマスコット犬、ひどく暑い日だったので真実ありがたかったアイスティー、そんないろいろに偏見を拭ってもらえました。それから、なんといっても日髙さんの語り口。自信にあふれながら穏やかで、時には冗談も。また、お声が少し低めに響いて聞き心地バツグンなんです。占いを信じる信じないは別にしても、会って話したいと願うファンが多いのは至極納得だなあと思いました。
( 記者:赤坂 麻実 )


記者略歴:
日経BP社ライターを経て現在、フリーライター。兵庫県出身、無宗教。主な仕事は、日経BP社『Tech-On!』、ダイヤモンド社『TV station』、潮出版社『横山光輝「三国志」大研究』。ほかに、専門誌や企業社内報、企業公式サイトなどに記事多数。趣味はスポーツ観戦、酒。企業の新製品発表や経営分野の記者会見、人物インタビュー、講演録など幅広く取材・執筆、承ります。ご相談・ご依頼はお気軽に。

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